皆さんは「グロービス学び放題」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「グロービス学び放題」とは、日本で多くのMBA(Master of Business Administration:経営学修士)を輩出しているビジネススクールの「グロービス経営大学院」を運営しているグロービス社が、ビジネス向けに開講しているオンライン講座で、今では有効会員数が10万人を超えているほどです。
また、1,100社もの法人がこの講座を社内教育として採用しており、日本最大級と言えるでしょう。
本記事では、この「グロービス学び放題」について紹介しますので、今からビジネスの基礎を学びたい方、既に持っているビジネスのスキルアップを考えている方、今現在ビジネス上の課題を抱えている方、またビジネスに対する知的欲求心の高い方は、ぜひ参考にしてください。
ビジネス向けのカリキュラムが豊富
幅広いビジネスに対応したカリキュラムの種類
「グロービス学び放題」は以下に示すようにビジネス向けの多くのカリキュラムがあります。
- 論理思考力を学ぶ
- マーケティング、経営戦略を学ぶ
- 組織マネジメントやリーダーシップを学ぶ
- 会計・財務基礎を学ぶ
- 英語やグローバルビジネスを学ぶ
- キャリア・志に向き合う
- 変革をリードする姿勢・スキルを学ぶ
- テクノロジーを活用してビジネス創造を学ぶ
- ビジネスを創造するためのスキルを学ぶ
幅広くカリキュラムがそろっていると思いませんか。
特に、変革、テクノロジーを活用したビジネスの創造(テクノベート:テクノロジーとイノベーションを組み合わせた造語)、創造などは、速いスピードで変革を求められている現在にとって、重要な項目です。また、テクノベートではITを中心に猛烈な速度で進化している技術を、どうビジネスの創造に生かすかについて学ぶことができます。現在のビジネスに求められている持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)についても含まれていることも特徴ですね。
なお、それぞれのカリキュラムのコースは、カテゴリにも分類されています。そのため、カテゴリは分野別、カリキュラムは目標別として捉えると良いでしょう。
300を超えるコースの充実
最も少ない変革カリキュラムの4コースから、最も多い戦略・マーケティングの90コースまでと、カリキュラムでさまざまですが、合計で300を超えるコース数があります。また、コースで使用される動画の総数は2,700本以上と非常に多くの動画を使用した講義となっています。
それぞれのコースは、グロービス経営大学院の先生方が講師を担当されており、ビジネススクールでの講義とほぼ同等の内容を受講できます。以下に講師の例を2人ほど紹介しますが、いずれの方もそうそうたる実績を積まれていることがわかります。
初級〜中級〜上級〜実践知〜Trend Pickupへとレベルにあったコース
各カリキュラムには、初級、中級、上級、実践知およびTrend Pickupといったレベルにあったコースが準備されています。それぞれの学習目標は以下のとおりです。
- 初級:最低限押さえておくべきビジネスの基本知識
- 中級:知識を組み合わせた応用や実践方法
- 実践知:ビジネスリーダーの実践からの学び
- Trend Pickup:最先端のナレッジを講演動画から学ぶ
上級がないことに気づきましたか。上級コースはDigital GLOBISで開設されているeラーニングを受講することになっているようです。Digital GLOBISはグロービスがグロービス経営大学院で培い、また「グロービスNBA」などの経営知を基に開発されたeラーニングで、MBAに必要な高度な講義内容となっています。なお、「グロービス学び放題プラス」の受講生は追加費用を必要とせずに受講できるようです。
カリキュラムには初級がなかったり、上級が設定されていなかったりとさまざまですが、選択したカリキュラムを全て受講することで、皆さんのスキルは大きく向上していると、自分自身でも確信できるでしょう。
Trend Pickupがすごい!
「グロービス学び放題」で学習のモチベーションを維持していく上で、また著名な研究者や学者があるテーマの現状についてどう考えているのかを知る上で、Trend Pickupを受講することが非常に重要です。
Trend Pickupは、グロービスが開催している「あすか会議」および一般社団法人G1が主催している「G1サミット」や「G1経営者会議」でのパネルセッションを見ることができるのです。
「あすか会議」は、基本的にはグロービス経営大学院の卒業生や在学生しか参加することができません。
「G1サミット」は、企業経営者、政治家、官僚、知識人などで、第一線で活躍中の方々のみがメンバーシップです。また「G1経営者会議」は、日本を代表する企業の取締役または執行役員がメンバーシップであり、いずれも完全招待制になっているので、一般の方々はこのようなセッションに接することができません。
また、セッションのパネラーにも日本の超一流の方々が登壇されており、これらのセッションを見るだけでも「グロービス学び放題」の会員になる価値はあります。2018年2月に開催された「G1サミット」の、あるセッションのパネラーを以下に示しますが、これだけでも一見の価値は十分にあると思いませんか。
パネラーの方々(所属は2018年2月当時):
- 西村 康稔:内閣官房副長官 衆議院議員
- 山中 伸弥:京都大学 教授 iPS細胞研究所 所長
- 北野 宏明:株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 代表取締役社長、工学博士
- 鈴木 寛:東京大学 教授/慶應義塾大学 教授/文部科学大臣補佐官
ただし、コースは公開が終了になることもありますので、受講の際は先延ばしせず、早めの受講をおすすめします。
オンライン講座ならではのメリット
時と場所を選ばずに受講が可能
「グロービス学び放題」のコースは講義形式が中心なので、インターネット環境が安定していれば、いつでも、どこでも受講することが可能です。もちろん、通勤、通学途中の電車やバスの中でも受講できますよ。
特に初級のコースは、講義時間が約10分と短いので、気軽に受講できます。さらにコースはいくつかのセクションに分かれていて、各セクションは3分程度の動画で構成されています。その3分の動画を見るだけでも学習を進めていけるのです。
中級や実践知のコースはより濃い内容になっており、ひとつのコースではおおよそ60分以上、長いものでは2時間近い講座時間となっています。しかし、このように長いコースは多くのセクションで構成され、動画は長いものでも10分程度です。ここでも、飽きさせないように学習を進めるための工夫がされています。
例えば、IT系のオンライン講座では、実践力を高めるためのハンズオンが多くありますが、「グロービス学び放題」ではこのようなハンズオンがないため、より自由に受講する機会を作ることができます。ただし、コースの受講終了後には理解度テストがありますので、テストだけは落ち着いた時に受けるほうが望ましいです。
コースはどれから始めても良い
皆さんが「グロービス学び放題」に新規登録を行い、早速選択したカリキュラムの中からコースを受講しようとします。しかし、初級を全て受講し終えた後に中級へ進むことはしなくても良いのです。
興味ある中級コースを受講し、よく理解できないトピックスがあれば、そのトピックスに関連する初級コースを受講しても良いでしょう。受講の順番にルールはありません。
しかしながら、初級コースは最低限押さえるべきビジネスの基本の講義ですので、ちょっとした隙間時間を利用して、多くのコースを受講することをおすすめします。
もしかしたら、皆さんの中には通常の講義を受講するより、Trend Pickupに非常に興味を持っている方がいるかもしれません。Trend Pickupを受講して、現在のビジネスの課題や動向をはっきりと認識した後に、通常のコースを受講することもひとつの選択肢ではないでしょうか。
同じコースを何度でも受講できる
カリキュラムを進めていくうちに、以前受講したトピックスについて忘れてしまったことがあるかもしれません。でも、安心してください。「グロービス学び放題」では受講プラン(6か月または1年)の間は、何度でも繰り返して受講ができるのです。
わからないことや、理解が不十分だと感じたトピックスについて、そのままにせず、何度でも学習して、理解するようにしましょう。
そうすることで、皆さんの頭の中だけでなく、身体に染みつくまで学習を行うことができ、自分のものになっていくはずです。
目的に応じたカリキュラムの選択
受講の目的をはっきりとしよう
「グロービス学び放題」の受講生となった皆さんは、まず受講するカリキュラムを選ばなければなりません。
先に、カテゴリは分野別、カリキュラムは目標別で選択することができるようになっていると述べましたが、実はもうひとつ選択の方法があるのです。それは、皆さんが現在抱えている課題から選択する方法です。
それは「スペシャルコンテンツ」を選択するとプルダウンメニューが出てきますので、その中の「ビジネスあるある」を選択しましょう。そうすると以下のキャプチャ画像のようにさまざまなビジネスシーンで発生する課題が表示されます。そして、皆さんの課題と同じものがあったら、それを選択するのです。すると、その課題を解決するためのコースが案内されます。これは、課題解決型の選択といっていいでしょう。
さらに、もうひとつ選択する方法があります。それはキーワードを使用して検索をする方法です。各コースには下のキャプチャ画像に示すように関連キーワードが設定されているため、検索窓にキーワードを入力し、ヒットしたコースを受講できます。
目的にあったカリキュラムを選択
これまで、分野別(カテゴリ)、目標別(カリキュラム)、課題解決型(ビジネスあるある)やキーワード検索から、皆さん自身の目的にあったカリキュラムを選択しましょう。
会計・財務の分野を極めたいと思ったら、会計・財務のカテゴリを受講すると良いでしょう。マーケティングであれば、戦略・マーケティングのカテゴリですね。
一方、マーケティングを学びたいのであれば、マーケティング、経営戦略を学ぶのカリキュラムを受講し、リーダーシップを学びたいのであれば、組織マネジメントやリーダーシップを学ぶのカリキュラムを受講するべきです。
また、プレゼンが苦手で良いプレゼンにしたいのならば、ビジネスあるあるの中の良いプレゼンテーションの条件とは、で案内されたコースを受講することをおすすめします。
キーワードがわかっていれば、そのキーワードで検索するとピンポイントで受講すべきコースを案内してくれるでしょう。
しかし、あまり窮屈に考え込まないでください。後で何度でもカリキュラムの変更は可能ですから。
複数のカリキュラムから目的に応じたコースを受講可能
一度カリキュラムを選択したら、そのカリキュラムを全て受講完了するまで受講を続けなくても構いません。「学び放題」なので、気になるコースを見つけたら、現在受講しているカリキュラムに関係なく、カリキュラムを変更して、そのコースを受講できます。
そのため、全てのカリキュラムのコースを受講することも可能です。皆さんが学習に対する旺盛な探究心と時間や体力(?)があれば、300以上ある全てのコースを1年間で走破することも可能かもしれませんね。
いったん離れたカリキュラムでも、再び戻れます。ネットサーフィンのように、カリキュラム間を行ったり来たり自由自在です。特に面倒な手続きも入りません。コースを選んで受講するだけです。
おわりに
グロービス社が開講している「グロービス学び放題」について、その特徴を紹介しました。講義は全てオンライン講座ですが、グロービス社が運営している「グロービス経営大学院」の教員が講師を務めており、また初級から実践知、著名な学者や政治家などがパネラーとしてセッションを行なっている動画を見ることができるTrend Pickupなど、非常に質の高い「学び」を提供しています。現在、「グロービス学び放題」は初回に限り10日間が無料ですので、この機会を利用して「学び」を体験してはいかがでしょうか。
なお、本記事で使用されているコース数などの数値は、2020年7月22日現在のものです。