便利な調理家電ホットクック 選び方のポイントと失敗しない使いかたを紹介

ホットクック 選び方と失敗しない使い方

自動調理鍋「SHARP ヘルシオ ホットクック」をご存知ですか?
材料を入れたら、ボタンを押すだけで美味しい料理が完成する“ほったらかし家電”です。

今回は、ホットクックを3年以上毎日使っている筆者がその特徴や魅力を紹介します。

目次

ホットクックとは?

出典:SHARPホームページ(https://jp.sharp/hotcook/)

ホットクックとは、SHARPから発売されている「水なし自動調理鍋」です。材料を入れて調理開始ボタンを押すだけで、火加減を調整しながら美味しい料理に仕上げてくれる、料理を作る時間を効率化したい人にはありがたい調理家電です。

ホットクックの特徴

ホットクックには、容量や機能によっていくつかの種類があります。全機種に共通する特徴は、以下の3点です。

  • 火を使わずに無水調理ができる
  • 全自動でかき混ぜてくれる
  • 予約調理ができる

それぞれの特徴について、説明していきますね。

火を使わずにかんたんに無水調理ができる

ホットクックは密閉性の高い鍋となっており、食材に含まれる水分を循環させて無水調理をすることができます。食材本来の美味しさと栄養を凝縮するので、調味料をたくさん使わなくても美味しい料理ができ上がります

また、火を使わず完全に電気で動作するので、調理中に台所から離れても安心です。

全自動でかき混ぜてくれる

ホットクックの最大の特徴であるといえるのが、全自動でかき混ぜてくれる機能です。

ホットクックを購入すると、自動で中身をかきまぜることができる「まぜ技ユニット」が付属してきます。

混ぜ技ユニット

作りたいレシピに応じて設置します。すると、火加減を絶妙に調整しながら、加熱の進行に合わせてちょうどいい具合にかきまぜてくれます。

この機能により、味噌汁の味噌を溶かしたり、焦げつきやすいカレーやシチュー、ムラの出来やすい煮物も美味しく仕上がります。

予約調理も可能

ホットクックでは予約調理も可能です。あらかじめ材料をセットして時間を設定しておけば、予約の時間に合わせて料理を完成させてくれます

最初に加熱して食材が腐りにくい温度で長時間保温し、予約時間直前に仕上げをするような仕組みになっていて、衛生面も配慮されています。

予約調理は最大15時間後まで可能です。

また、後述する無線LAN機能対応のホットクックであれば、外出中に料理の完成時間を変更をすることも可能です。急な予定変更にも対応できるのはとっても便利ですね。

予約調理ができるのは煮込み料理など一部のメニューのみとなっています。

ホットクックの容量は3種類

ホットクックには、容量に応じて3種類のサイズがあります。

  • 2.4L
  • 1.6L
  • 1.0L

容量が大きくなるに従ってホットクック自体のサイズも大きく、値段も高くなります。最新の機種とともに簡単に紹介します(2023年1月時点)。

2.4Lは2〜6人分が目安

2.4Lのホットクックでは2〜6人分の量の料理が作れます。家族の人数が多いお家や、一度にまとめて作り置きをしたい場合に便利です。

また、パスタなどの麺類をまとめて3人分以上作りたい場合はこちらのサイズが必要です。

1.6Lは2~4人分が目安

1.6Lのホットクックで作れる料理の量は2~4人分が目安です。3人から4人家族で、料理を毎食食べ切ることが多いお家にはちょうどいいサイズです。

麺類は一度に2人分作れます。

1.0Lはコンパクトなサイズが魅力

1.0Lのホットクックで作れる料理の量は1〜2人分が目安です。
コンパクトなのが魅力で、1人暮らしの方にも向いています。

ホットクックの選び方のポイント

ホットクックは、先ほど紹介したように3種類の容量があります。また、同じ容量のタイプでも、発売した時期により特徴や機能が一部変わっています。

選ぶときは、必要な容量と共に、どんな機能が欲しいのかを考えておくと良いでしょう。

以下に新旧によって大きく異なる特徴をいくつか挙げてみました。

機種によって異なる特徴
  • Wi-Fi(無線LAN)機能
  • 横幅のサイズ
  • 煮詰め機能と好みの設定温度機能
  • 内釜のフッ素コーティング
  • 付属品

詳しく見ていきましょう。

無線LAN(Wi-Fi)機能

無線LAN機能とは、ホットクックとインターネットを連携させる機能のことです。

無線LAN機能があると、以下のことが可能となります。

  • メニューのダウンロード
  • 予約時間の変更
  • AIによるおすすめのメニューの提案

メニューのダウンロードでレパートリーが増える


Wi-Fi機能が搭載されてる機種のホットクックは、COCORO KITCHEN(ココロキッチン)というSHARPの公式アプリでメニューをダウンロードすることができます。

ホットクック本体には、60~140種類の自動メニューが登録されています。ダウンロードメニューは450件以上あり、無線LAN機能があることでさらにメニュー数を増やすことができます

アプリでは新しいメニューが徐々に追加されています。料理のレパートリーを増やしたい方にとって非常に便利です。

予約時間の変更ができる

ホットクックの特徴のひとつである予約調理も、無線LAN機能があるとさらに便利になります。

無線LAN機能のある機種は予約した完成時刻をスマホで変更することができます。帰宅時間が遅くなりそうな時や、予定していた時間よりもっと早く完成してほしい場合に重宝する機能です。

AIがおすすめのメニューを提案してくれる

無線LAN機能が搭載されてる機種のホットクックは、AIが今までの調理データを蓄積・分析しているので、利用者一人ひとりに合ったメニューの提案をしてくれます。

ホットクックを使っていくことでどんどんレパートリーが増えていくのは面白いですよね。

横幅のサイズが機種によって異なる

ホットクックの購入を検討するとき、置き場所が気になる方も多いのではないでしょうか。

比較的サイズが大きめの2.4Lと1.6Lのホットクックは、なんと2021年モデルからかなり小型化されています。できるだけコンパクトなものが欲しい方は、2021年モデル以降のものを選ぶとよいでしょう。

煮詰め機能と好みの設定温度

2019年モデル以降のホットクックには「煮詰める」というとても便利な機能があります。ふたを開けた状態で強火にすることで、調理中に発生した余計な水分をを蒸発させてくれる機能です

  • 煮汁を飛ばしたい
  • 煮詰めて照りを出したい
  • 野菜炒めなどの「炒める」調理の水分を飛ばしたい

上記の場合に、この「煮詰める」機能があれば、余分な水分が飛んでさらにおいしくなります。

また、調理時間や火力、まぜ具合などを自分で細かく設定できる好みの温度設定」機能も2019年モデル以降のホットクックには搭載されています。こだわりを持って使いこなしたい方にぴったりの機能です。

内鍋のフッ素コーティング

ホットクックの内鍋も、古いタイプと新しいタイプに分かれます。


旧モデルはステンレス製
で、特に肉類などタンパク質の素材はこびりつきやすく、使用後の手入れが少し大変でした。
2020年モデルからはフッ素加工付の内鍋になりました。汚れがこびりつきにくなり、お手入れがしやすくなりました。

「蒸し板」か「蒸しトレイ」か

ホットクックには、蒸し機能のために内鍋に設置する付属品がついています。
2020年以降のモデルでは、それが「蒸し板」から「蒸しトレイ」に変更になりました。

蒸し板(2019年以前モデルに付属)

鍋底に板を置いて蒸すので、大きな食材でも簡単に蒸すことができます。
底に敷くので、蒸し料理の完成後は熱くて取り出しにくいデメリットもあります。

蒸しトレイ(2020年以前モデルに付属)

内鍋の上部に置いて食材を入れて蒸すことができます。取っ手が付いており調理後に取り出しやすいです。また、低温調理時に食材が浮いてこないようにする目的にも使用できます。
デメリットは蒸し板のように大きい食材は入れられないことです。

ホットクックの型番の見かた

ホットクックを選ぶときは、型番に注目してみましょう。

ホットクックの型番名は容量や無線LAN機能の有無、発売時期がある程度推測できるようになっているからです。

例えば「KN-HW24G」は2021年に発売された2.4Lのホットクックです。無線LAN接続機能もついています。

型番に含まれる数字が鍋の容量を示しています(一部違うものもあり)。数字の前にWがついていれば無線LAN(Wi-Fi)機能有り最後のアルファベットがAに近くなるほど古い機種になります。

ホットクックを使って調理をするメリット

ホットクックを使用することでどんなメリットがあるのか、具体的に4つの点を挙げてみました。

  1. ほったらかしで調理してくれるので時間を有効活用できる
  2. 料理が得意でなくても栄養満点で美味しいものが作れる
  3. 検索すれば大抵の食材を使ったレシピが出てくる
  4. 健康的な食生活になる
  5. 料理の後片付けが簡単

1 ほったらかしで調理してくれるので時間を有効活用できる

ホットクックを使用して時間を節約できるのが最も大きななメリットではないでしょうか。

食材を切って、調味料を計って内鍋に入れてしまえば、あとは機械が勝手に調理をしてくれます。
火加減を見る必要もありません。つまり、完成のお知らせ音が鳴るまでの時間は料理のことは忘れて時間を別のことに使うことができます

他のおかずを作ることに集中するもよし、子供の遊び相手になるもよし、お出かけをするのも自由です。

筆者はよくホットクックで子供の離乳食の調理をセットしてから、子供と散歩に出かけていました。帰宅すると出来たての離乳食が食べられる状態になっています。
余談にはなりますが、ホットクックは食材が均等に柔らかくなるので、離乳食作りにも重宝します。

2 料理が得意でなくても栄養満点で美味しいものが作れる

ホットクックを使えば誰でも簡単に美味しい料理が作れます。
理由としては下記の2つが挙げられます。

  • 料理に合わせて自動で加熱温度や混ぜる頻度を調整してくれる
  • 無水で調理するので素材の味が引き出される

初めてホットクックで調理した味噌汁を食べた時、野菜の味の濃さに驚きました。素材の味がしっかり生かされるので、素朴な調味料だけで美味しくできます

材料の選び方や水と調味料の量、メニュー設定に関しては多量の慣れが必要ですが、火加減や混ぜ加減は機械が上手に調理をしてくれるので料理が苦手な人も安心です。

3 検索すれば大抵の食材を使ったレシピが出てくる

書店に行けば必ずレシピ本が並んでいるくらい、ホットクックはいまや大人気の調理家電です。

冷蔵庫の材料で料理を作りたいと思ったとき、検索エンジンやSNSで「ホットクック 〇〇」と検索すると必ずレシピが見つかります

4 健康的な食生活になる

ホットクックは、食材の水分だけで調理をする無水鍋です。そのため、調理する野菜は栄養価が高く、味が濃くて美味しいです
普段なら茹でていた葉物野菜も、ホットクックで蒸せばいつもより栄養たっぷりのお浸しとして食べられます。

ホットクックを導入したらいつでも美味しい食事が食べられて外食の頻度が減り、自炊が増えたという口コミも多くみられます。健康的な生活をしたい方にはピッタリです。

5 料理の後片付けが簡単

料理の後の片付けは、誰しもが少し面倒に感じる部分ではないでしょうか。筆者はホットクックを使って料理をすると、後片付けが格段に楽になったと感じています。

ホットクックを使用したあとは、部品を取り外して洗浄する必要があります。なんとホットクックは内鍋以外の部品は全て食洗機で洗うことができるんです

また、鍋やフライパンで調理した時のように周囲に油や汁が飛んで汚れてしまうこともありません。
「ホットクックをメインで料理をするようにしたら換気扇の汚れが格段に減った」という話も聞くくらいです。ホットクックは台所での仕事全般を楽にしてくれる便利家電と言えるでしょう。

失敗しない使いかた

とても簡単に美味しい料理が作れるホットクックですが、鍋やフライパンで料理をする感覚で材料を入れてしまうと、思ったような料理が出来上がらないことがあります。

また、「ホットクックの公式レシピどおりに作っても美味しくない」という声を聞くこともあります。

思い通りの料理が作れない原因のひとつとして、調味料の量が適切でなく味が濃すぎたり薄すぎたりしてしまう場合が挙げられます。
使用する野菜の種類や分量によって、全体の水分量が変わってしまうためだと考えられます。

そこで、家にある材料で美味しく調理をしたい方におすすめなのが、勝間和代さんがこちらの本で紹介している「勝間式」の調理法です。

「勝間式」の調理法とは

勝間式 超ロジカル料理』には、ホットクックやヘルシオといった調理家電で簡単にヘルシーで美味しい料理を作る「勝間式」の料理のコツが記されています。

勝間式の料理の大きなポイントのひとつが、塩分の量です。ここでは、ホットクックで料理を作る際の味付けに絞って詳しく説明していきます。

塩分を材料の0.6%にすると美味しく作れる

勝間和代さんは、「塩分の量を材料の総量の0.6%」にすることで、素材の旨みを引き出した美味しい料理が出来上がると説明されています。

いたってシンプルな法則です。具体的に方法を見てみましょう。

ホットクックの鍋に具材や水分を投入したら、その重さを計ります。その重さに対して、調味料を「塩分量0.6%」になるよう調整して入れるだけです。

たとえば、「具材と水が合わせて1000g」ある場合は、塩なら1000g×0.006=6gです。
材料と一緒に6gの塩を内鍋に入れて調理すれば料理が完成します。

ホットクックで作る料理は素材の味が生かされるので、塩だけでもとても美味しい料理が作れるのです。

塩以外の調味料の調節も簡単

勝間式料理では塩以外の調味料は「醤油」「味噌」「酢」「オリーブオイル」のみで十分とされています。野菜からたくさん甘味が出るので、砂糖など甘味のある調味料は一切使用しません。

味噌や醤油で味をつける場合は、それぞれの容器に「食塩相当量○g」と塩分量が表示されていることが多いので、塩分量に合わせて量を調整します。

例えば塩分量12%の味噌なら、必要な塩分量6g÷0.12=50gというように計算できます。

調味料の大体の塩分量は決まっているので、もっと簡単にまとめると下記のようになります。

  • 塩 材料の総量の0.6%
  • 醤油 材料の総量の3.5%
  • 味噌 材料の総量の5%

これを覚えておくだけで簡単に味付けができてしまいます。

とはいえ、最初は計算が面倒かもしれません。筆者も慣れるまではスマホの電卓を片手にしばらく計算に手間取っていました。
しかし、何度も料理をするうちに「具材が○gなら必要は醤油は○g」という風に、大体の調味料の量を覚えてしまいます。

この方法を続けていると、レシピを見なくても冷蔵庫にあるものでパパッと美味しい料理を作ることができるようになりました
シンプルな味付けですが、素材の味が生きているので本当に美味しいです。

まとめ:ホットクックで健康的な食生活を

ここまで読んでくださった方は、ホットクックの魅力をお分かりいただけたのではないでしょうか。

ホットクックは購入するには高い家電ですが、1度購入してしまえば1日何回でも、何年も使い続けることができます。

「手作りのご飯を家族に食べてもらいたい」「忙しくてもあまり外食やお弁当に頼りたくない」という方には自信を持っておすすめします。

2.4L(2~6人向け)

1.6L(2~4人向け)

1L(1~2人向け)

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