ITツールの多様化、時差出勤、在宅勤務など私たちは新たな働き方の時代へと突入していきました。
その新たな働き方のひとつとして必須のツールと言ってもいいのが、オンライン会議ツールです。なぜならオンライン会議ツールを利用すれば、リアルタイムで相手の顔を見ながらコミュニケーションが取れ、意見の集約や決めごとの周知などがその場に集まらなくてもできるからです。
しかし、そんなオンライン会議ツールは有料版や無料版を含めて多くの製品がリリースされています。
そのため「オンライン会議ツールを利用したいが、どれが良いのかわからない」と、悩む人も多いでしょう。
そこで本記事では無料で使えるオンライン会議ツールを厳選して4つ紹介します。ぜひ、会社でオンライン会議ツールの導入を考えている方は本記事を参考に無料版おオンライン会議ツールを検討してみてください。
1.オンライン会議ツールとは
まずはオンライン会議ツールについて解説します。
オンライン会議ツールとは、会議の参加者がその場にいなくても相手と映像や音声を通して、リアルタイムでのコミュニケーションを取ることができるものです。
簡単に言えば、「いつでも、どこからでも、どんな状態」でもオンライン会議ツールを利用してコミュニケーションを図るものです。
オンライン会議ツールの特徴
オンライン会議ツールには多くの特徴があります。
- パソコン、スマホ、タブレットがあれば誰でも利用ができる
- インターネット環境があれば接続ができる
- 海外とのやり取りができる
- 会議への参加者を簡単に招待、追加ができる
- 誰が参加していて、誰が参加していないかが一瞬でわかる
- 複数拠点と結ぶことができる
オンライン会議の主な特徴は上記の通りです。
もっとも大きな特徴と言えるのが、「パソコン、スマホ、タブレットがあれば誰でも利用ができる」という点でしょう。
なぜなら現代の仕事において、パソコンやスマホなどを利用せずに仕事をしている人などいないからです。そのため多くのオンライン会議ツールが、利用者に簡単にストレスなく利用できるような特徴になっています。
また、複数拠点を結ぶことができるのも特徴です。
たとえば東京で開催されているセミナーや会議を、大阪や名古屋、札幌や福岡などの各都市と結ぶことで東京に来なくても参加することができます。
さらに海外にも結ぶことができるので、会議の場に集まるという労力や費用などをかける必要がなくなります。
オンライン会議ツールでできること
オンライン会議ツールはただただ相手とビデオ通話するだけではありません。さまざまな機能を駆使することでより濃密なコミュニケーションを取ることができるのです。
- ビデオ通話
- 音声通話
- テキストチャット
- 画面共有
- ファイルの送受信
- ファイル共有
- 開催したオンライン会議の録画・保存
上記のようなことがオンライン会議ツールを利用すれば可能です。
たとえば会議を行う際には「議事録」を残すことが多いと思います。
オンライン会議ツールには会議中に画面に表示できるテキストチャット機能があるので、リアルタイムで全員で確認しながら会議事項の抜け漏れを防ぐことができるのに加え、議事録作成の手間も減らすことができます。
また、開催したオンライン会議を録画・保存できるのも大きなメリットと言えるでしょう。
なぜなら情報の共有が簡単に行うことができ、参加できなかった人もいつでも好きな時に会議の内容を確認できるからです。
会議室に集まるなどしたオフラインの会議だと、参加できなかった人は参加者から要点を聞く、議事録を確認するなどしないと情報の共有ができません。
一方でオンライン会議は録画と保存ができるので、録画した内容をクラウド上に保存してURLを参加できなかった人に送り、確認してもらえば簡単に情報の共有が可能です。
会議で「何が話され、どのように結論されたのか」を後からでも確認できるのは、参加者にも安心しやすい点です。
2.有料と無料の違い
オンライン会議には有料版と無料版がリリースされているのは最初に触れた通りです。
では、有料版と無料版ではどのような違いがあるのでしょうか?結論を言えば、機能制限やそもそも機能が使えないなどの違いがあります。
たとえば下記のようなものです。
有料 | 無料 | |
同時接続数 | 数百人単位で可 | 数人規模 |
複数拠点 | 接続可能 | 1vs1のみ利用可能 |
会議時間 | 時間制限あり | 時間制限なし |
ユーザー管理機能 | あり | なし |
セキュリティ | 暗号化通信 | 暗号化通信未対応 |
オンライン会議ツールは無料版を利用しても「最低限」の機能は利用することができます。
しかし上記の表の通り、会議への参加人数が制限されている、複数拠点と結ぶことができないなど機能制限されていることが多くなります。
なぜならオンライン会議ツールの無料版は「お試し版」の意味合いが強いからです。
たとえば動画配信サービスの1ヶ月無料トライアルや、購入を検討している車の試乗運転などと同様で、ユーザーや利用者に実際に体験、体感をしてもらった後に実際に購入をしてもらうかを決めてもらうのことが多いからです。
そのためオンライン会議ツールでは、有料版の方が無料版よりも利用できる機能が多くなります。
オンライン会議ツールの導入に迷っているのであれば、まずは無料版で導入を行ってみて実際に利用してみるのが良いでしょう。無料版を利用すれば「使い勝手はどうか、必要な機能はなにか、足りない機能はなにか」が見えてきます。
そのため必要な機能を確認した上で、有料版を導入するかを決定できるので、導入までの流れがスムーズになります。
3.無料サービスを利用するメリット、デメリット
ここからは無料のオンライン会議ツールを利用するメリット、デメリットについて解説します。
後述する4つの無料オンライン会議ツールは、おすすめなのはもちろんですが、メリット、デメリットを押さえておくことで導入した後の判断基準になります。
ぜひ、本項目でメリット、デメリットを押さえてみてください。
無料サービスを利用するメリット
まずはメリットから見ていきましょう。
無料でオンライン会議ツールを利用するメリットは下記の通りです。
- 料金がかからない
- 簡単に始めることができる
- 小規模のやり取りならば問題ない
まずは、なんと言っても無料なのでツールを利用するのに料金がかかりません。コストを気にすることなくツールを利用できるのは大きなメリットと言っていいでしょう。
また、簡単に始めることができるのはもちろんのこと、小規模のやりとりであれば無料サービスでも十分可能です。
イメージされる小規模のやり取りは下記のようなものです。
- 社内でのチームミーティング
- 取引先との打ち合わせ
- 新入社員や中途採用の面接
上記のようなやり取りは1vs1でのやり取りや少人数での参加の会議になります。
少人数が参加するものであれば、「2.有料と無料の違い」の項目の表で表した通り参加人数の制限がかかることが多い無料ツールでも利用することができます。
そのため無料サービスを利用するメリットは、「コストをかけずに小さく始めることができること」と言えるでしょう。
無料サービスを利用するデメリット
続いては無料でオンライン会議ツールを利用するデメリットを押さえておきましょう。
無料サービスを利用するデメリットは下記の通りです。
- 有料サービスに比べて機能が制限されている
- セキュリティの不安がある
- サポート体制が不十分
有料サービスに比べて機能が制限されているのは「2.有料と無料の違い」の項目で説明した通り、会議への参加人数が制限されている、会議の時間が制限されているなどです。
たとえばオンライン会議ツールのひとつである「Zoom」の無料版では会議の時間が40分と決められており、40分を過ぎると自動的に会議をしている部屋が閉じられる仕組みになっています。
このように無料サービスには機能の制限があることを覚えておきましょう。
また、セキュリティについても暗号化通信がされているか、自社で利用する際のサーバー環境に適しているかなどを確認する必要があります。
なぜなら会議では社外秘の項目などを扱うことも多いので、セキュリティの弱いオンライン会議だと情報が流出する恐れがあるからです。
有料版と比較すると暗号化通信に未対応のものもありますので、情報流出などに万全の備えをしておくことが大事になります。
最後はサポート体制についてです。オンライン会議ツールを利用していると、「この機能はどのように使うのか?」など疑問点が出てくることがほとんです。
そんな時に有料版ではサポートセンターに電話すれば答えてくれるなどがありますが、無料版ではサポート体制が敷かれていない場合やメールでのみ受け付けているなど対応に差があります。
そのため無料版を利用する場合は自分で調べる、実際に試してみるなどをして解決していく力が必要になります。
4. おすすめオンライン会議ツール4選の比較
最後に無料で使うことができるおすすめオンライン会議ツール4選をご紹介します。
どれもおすすめのオンライン会議ツールですが、機能が若干異なりますので、下記の比較表を参考にあなたや自社に合っていると思うものを選んで使ってみてください。
おすすめのオンライン会議ツールは下記の4つです。
- Zoom
- Teams
- Whereby
- Google Meet
主な機能の比較表は下記の通りです。
Zoom | Temas | Whereby | Google Meet | |
---|---|---|---|---|
アカウント登録 | ホストのみアカウントが必要 | ホストのみアカウントが必要 | ホストのみアカウントが必要 | Googleアカウントが必要 |
同時接続数 | 100人 | 300人 | 4人 | 10人 |
会議時間 | 40分 ※1vs1でのオンライン会議(無制限) | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
録画 | 可能 ※ローカル保存のみ | 不可 | 不可 | 不可 |
画面共有 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
サポート体制 | オンラインのみ | なし | なし | Googleサポート |
あなたが必要な機能は備わっているオンライン会議ツールは見つかりましたか。最後にそれぞれのオンライン会議ツールの特徴について説明していきます。
①Zoom
Zoomの特徴は他の無料版にはない録画機能があることです。残念ながら無料版だとローカル保存しかできないため、ファイルの容量は時間が長くなればなるほど大きくなりますが記録として残しておけるのは大きなメリットと言えます。
一方で会議に3人以上の参加者がいた場合は40分の時間制限がありますが、1vs1での利用であれば時間の制限はかかりません。
会議の参加者への招待機能もホストがURLを共有するだけで利用ができるので、簡単に会議を開くことができます。
②Teams
Teamsはマイクロソフトが開発したコミュニケーションツールです。そのためOffice365との連携機能に優れており、自社でOffice365をすでに活用しているのであればもっともおすすめなオンライン会議ツールになります。
無料版であっても会議時間が無制限なのはZoomと比較しても嬉しい点です。一方で録画機能がない、サポート体制がないなど機能的に劣る点も見られるので、自社の利用用途に合っているかを確認するといいでしょう。
③Whereby
Wherebyは上記の4つのオンライン会議ツールの中でもっとも手軽なオンライン会議ツールと言えます。
なぜなら会議を行う際に必要なのは「URLだけ」という手軽さだからです。他のオンライン会議ツールはアプリをインストールするなど参加者側にも多少の手間がかかりますが、WherebyではURLの共有のみで会議を開くことができます。
一方で会議に参加ができる人数が4人と上記のオンライン会議ツールの中では最小人数となっています。そのため少人数の会社やチームで利用するのに適していると言えるでしょう。
④Google Meet
Google MeetはGoogleアカウントを取得するだけで利用することができるツールです。
Google Meetの特徴は主な用途がオンライン会議ではないことです。Google Meetの主な機能はチャットになり、そのチャットの中でオンライン会議を利用できるというイメージです。
そのため、会議URLの共有やIDなどの発行を行う必要がなく、Googleアカウントを持っているだけで会議を開くことができます。
GoogleドキュメントやGoogleカレンダーなど他のGoogleのツールとの連携も可能なので、Googleアカウントをすでに持っているのであれば、もっともおすすめのオンライン会議ツールと言えます。
無料で使えるオンライン会議ツールのまとめ
いかがでしたか。
今回は無料で使えるオンライン会議ツールについて解説しました。
オンライン会議にはできることが多くあるので、上手く活用できれば仕事の効率化が期待できます。
また、無料ツールも多くリリースされているので自社の仕事にどのツールが合っているを確認することも必要です。メリット、デメリットを確認したうえで導入してみるといいでしょう。