冬も終わりに近づくと気になるのが、桜の開花ではないでしょうか。
暖かな日差しの中で、子どもと一緒にお花見を楽しみたいと思っている人もいるかもしれません。
しかし大人だけのお花見とは違い、子連れのお花見は気をつけることが多いもの。
特に持ち物や場所のポイントは、子連れ目線が必要です。
この記事では子どもと一緒にお花見を楽しむヒントや持ち物、お花見をする場所などのポイントを紹介します。
桜の花の下で、ぜひお子さんと楽しいひとときを過ごしてくださいね。
【持ち物】子連れのお花見に必要なもの7選
子連れで必要な物は普段のお出かけで使うものはもちろん、お花見ならではの持ち物もあります。
あると便利な持ち物は挙げればきりがありませんが、ここでは7種類に絞って紹介します。
おむつなどの身の回り品
いつものお出かけで使う、身の回り品には以下のようなものがあるのではないでしょうか。
- ウエットティッシュ(おしりふき)
- おむつ
- 使用済みおむつをいれるビニール袋
- ミルク
- 離乳食
- おやつ
- 着替え
これらのものは忘れずに持っていきましょう。
おむつ替えが必要な場合は、食事をするレジャーシートのほかに、おむつ替え用のレジャーシートやおむつ替えシートなどを用意できるとよいですね。
また、使用済みのおむつは現地で捨てられないことも考えられるので、持ち帰りできる防臭機能がついたビニール袋を持っていくのがベストです。
ビニール袋は使用済みおむつを捨てるほかにもゴミ袋として活用できます。そのため、何枚か持っていくと便利ですよ。
また遊びに夢中になって洋服が汚れることもあるので、着替えは一式持っていくと安心です。
弁当
桜の下で食べるお弁当は外せない、と考える人も多いかと思います。
お花見のお弁当は屋外で食べるため、簡単に手でつまめるものが便利です。具体的には、おにぎりやサンドイッチ、ホットドッグなどといったものです。
また、イチゴのような手が汚れにくい果物も持っていくと子どもは喜んで食べてくれます。
イチゴや小さなおかずには、色違いのピックを用意しましょう。自分で使ったものとそうでないもので区別がつきやすいので便利です。
同じ紙コップを用意した場合は、マジックなどを用意して、自分の紙コップがどれなのか分かるようにしておくのもおすすめです。子どもにとっては楽しい遊びにもなりますよ。
遊び道具
歩けるようになった子が、レジャーシートの上でじっとしているのは難しいですよね。そのときのために遊び道具を準備しておきましょう。
広場のような遊べるスペースがある場合は、空気で膨らませるビーチボールがおすすめ。
口で膨らませるビーチボールは現地までコンパクトに運べますし、小さな子でもケガしにくいアイテムです。転がしたボールを取ったり投げたり、バレーボールのようにして遊ぶなど、年齢に合わせた遊びができます。
体を使った遊びに疲れてしまったら、シートの上でトランプなどのカード遊びや花びらを集めて画用紙に貼るなどの工作遊びもおすすめです。
大きなレジャーシート
大きなレジャーシートがあると、子どもが寝っ転がっても余裕があるためおすすめです。
また地面によっては湿っていたり、ゴツゴツした小石があったりするので、防水性があって厚みがあると座ったときにストレスがありません。
床からの冷気を防ぐためにも、断熱作用のあるアルミ地がついているものを選ぶのもよいですね。
場所や持ち運びに余裕があれば、ワンタッチで開けるポップアップテントの持参もおすすめです。ポップアップテントがあれば日よけにもなりますし、授乳スペースとしても使えます。おむつ替えも人目を気にせずできるのもメリットです。
また、子どもが数人集まる場合にポップアップテントがあると、秘密基地のようにして遊んでくれることもあります。
ブランケット
お花見の季節は暖かい日と寒い日が交互に来る不安定な気温です。そのため、桜は咲いているのに寒い、と感じることも少なくありません。
寒いことを想定してブランケットを用意しておけば、暖かく過ごせるはずです。
ブランケットはひざ掛けとしてはもちろん、折りたたんで座布団のように敷いて座ることもできます。子どもが疲れて眠ってしまったときに、かけてあげることもできる万能防寒具でもあります。
フリース素材のものであれば、軽くて保温性が高いのでおすすめです。
お湯
お湯は、ミルクをあげている赤ちゃんがいるのであれば思い浮かぶものです。しかしお湯はミルク用途以外にも使えるので、ぜひ持っていきたいおすすめのアイテムです。
保温性の水筒にお湯を入れて持っていけば、粉末状のコーヒーや紅茶など、それぞれ好きな温かいものを飲むことができます。
また桜のお花見に来ているのであれば、「桜湯」を作るのもよいかもしれません。塩漬けの桜の花びらを用意して、コップにひとひら。そこへお湯を足せば出来上がりです。
少しクセを感じるので苦手な人もいますが、桜の時期ならではの風情をお子さんと一緒に楽しめます。
応急セット
外遊びで心配なのが子どものケガです。木の周りを走り回っているうちに浮き出た根っこで転ぶことも考えられます。擦り傷に備えて、絆創膏を持っていくと安心です。
筆者の子は木製の遊具で遊んでいるうちに、手にトゲが刺さるということがありました。それからというもの、トゲ抜き用に先の細い毛抜き(ツイーザー)を持ち歩くようにしています。
またお花見で人気のスポットは、トイレ待ちの行列ができてしまうことがあります。大人は我慢できても、小さな子は我慢できない場合も。そのような場面を考えて、簡易トイレを用意しておくと安心です。
簡易トイレにはおまるのような形のものもあり、子どもが安定して座れるものが市販されています。前述したポップアップテントがあれば、簡易トイレとして使うこともできますよ。
【屋外の場所選び】子連れでおさえたいポイント
お花見の場所選びは子ども目線で考えることが大切です。心得ている人も多いかと思いますが、確認のためにもポイントを4つあげましたので紹介します。
トイレが近い場所
子どもが一緒の場合は、トイレがある程度の近さにあるのがおすすめです。
我慢が難しい状態で、トイレまで急いで行くのはとても大変。大きな公園の場合、トイレまでの道を迷ってしまうことも考えられます。
トイレのすぐ脇でお花見するのは気が引けるので、目で見える範囲の距離にトイレがあるかを確認しておきましょう。
気温が丁度良さそうな場所
お花見の季節は、暖かい日と寒い日があります。そのため、気温が丁度良さそうな場所を選ぶことが大切です。
暑すぎたり寒すぎたりすると、体調を崩してしまうことも考えられます。
日差しが強く感じられる日であれば、木の下など日陰を、寒さを感じるような日であれば日向を選びましょう。
持ち物に余裕があれば、日陰を作れるポップアップテントやタープなどを持参するのがおすすめです。
また夜桜見物は気温が下がり冷え込みますので、子連れでのお花見は避けたほうが無難です。どうしても夜桜見物に子どもを連れていく場合には、お店の中からなど暖かい場所からのお花見をおすすめします。
スペースが十分な場所
レジャーシートの上では靴を脱ぐように伝えても、子どもは靴のままレジャーシートに乗ってしまうこともあります。
自分達のレジャーシートであればまだよいのですが、ほかのグループのレジャーシートに乗ってしまうのは避けたいものです。
子どもの「やんちゃぶり」で迷惑をかけないためにも、ほかのグループとレジャーシートが重なり合うような密度は避けたほうがよいでしょう。
お店など建物へ近い場所
屋外のお花見は、気温や天候の変化が心配されます。また、子連れでお花見へ行くと荷物が増えるため、お弁当を買いたいと思う人もいるかもしれません。
雨が降ってきた、飲み物やお弁当を買いたいといったケースを考えると、近くにデパートなどの商業施設があると便利です。大きな商業施設であれば、お弁当を買いに出かけたついでに授乳室なども借りられます。
寒くて体調を崩しそうだと感じた際も、近くに商業施設や飲食店などがあれば、温かい飲み物で一息つくこともできますね。天候や屋外で長い時間過ごすのが不安な人は、近くに商業施設や飲食店がある場所を選ぶとよいでしょう。
【楽しいお花見】子どもが飽きないようにするためのポイント
大人のお花見といえば、花を愛でるというより食事や会話を楽しむことが多いのではないでしょうか。しかし、子どもにとって大人の会話はあまり楽しいと思えないのも事実です。
「つまらない!」「帰りたい!」と言われてしまうと、大人としては申し訳ない気分になってしまうもの。
子どもも飽きずにお花見を楽しむポイントを挙げましたので、参考にしてくださいね。
アクティブな子ならアスレチックなどがある場所を選ぶ
小学生くらいの子や、小さくても体を動かすのが好きな子であればアスレチック遊具があるお花見スポットを選ぶのはどうでしょうか?
お花見スポットの中には、誰でも使えるアスレチック遊具が置いてある公園や、有料の本格アスレチックがある公園までさまざま存在します。
大人がついてあげることは必要ですが、子どもと一緒に桜の木の下で体を動かすのも楽しいかもしれません。
こどもと取り組める遊びを取り入れる
アクティブに過ごすのはあまり向いていないかも、というお子さんでしたら花や葉っぱを使った遊びもおすすめです。
- 落ちた桜の花びらや葉っぱを使って画用紙に貼り付ける遊び
- よつ葉のクローバーを探す遊び
- シロツメクサでかんむりを作る遊び
- 私は誰でしょうゲーム
などがあります。
風が強くなければ、折り紙で桜やクローバーを折って過ごすのもよいですね。
心配なら事前リサーチする
子どもが飽きないように過ごすために、心配であれば実際に行ってみるのも一つの手です。
どれくらいの広場がありそうか、子どもが好きそうな遊具があるか、などを前もって確認できると、お花見の当日も安心して過ごせるはずですよ。
子どもと一緒に出かけて、実際に遊びながらリサーチするのがおすすめです。
【お花見のマナー】同席の人や周囲のグループに心がけること
子連れのお花見だから大目に見てほしい、と思うこともありますが、最低限のマナーは守りたいものです。
お花見のマナーを紹介しますので、心がけながら楽しい時間を過ごすようにしましょう。
花は折らない
桜の花はとてもきれいなので、子どもが触りたがるかもしれません。しかし触らせたとしても、折って持ち帰るのはNGです。
桜は折らずに写真に収めるか、持ち帰りたければ落ちた花びらにしましょう。
お酒を飲み過ぎない
屋外などで食事を取ると、開放的になってお酒も進んでしまうかもしれません。とはいえ、お酒を飲み過ぎると子どもに手が回らなくなり、場合によっては危険を伴うこともあります。
大きな公園でいつの間にか子どもが迷子になっていた、ということもありますので、お酒を飲むのであれば、ほどほどにしましょう。
大きな声は出さない
大勢で集まると、にぎやかになってしまうのがお花見です。しかし、大きな声は周りのグループにとっては迷惑かもしれません。
また、お花見の場所で音楽をかけるのも同様です。会話は適切なボリュームでするように心がけましょう。
おむつ替えは食事と同じシートでしない
おむつをしている子が一緒だと、ついやってしまいがちなのが食事をしているシートと同じシートでおむつ替えをすることです。
お花見のシートは食事の場と考えて、おむつの処理はトイレのおむつ替えコーナー、もしくは別に設けたスペースでおこないましょう。
【インドアも】公園以外でお花見ができるスポットはここ
屋外のお花見に子どもを連れていくのは大変だと考える人は、屋内から桜を楽しむのはいかがでしょうか。
インドアでもお花見ができる場所のアイデアと、関東と関西のスポットを簡単に紹介します。
レストランやカフェ
レストランやカフェであれば、ちょっと出かけたついでにお昼ご飯を食べながらお花見を楽しめます。
大きな商業施設には授乳室やおむつ替えスペースもあるので、小さな子どもがいても安心です。
【関東】
- 東京 六本木ヒルズ内のレストラン
- 東京 八芳園内のカフェ
【関西】
- 大阪 天王寺公園てんしば内のレストラン
- 京都 哲学の道沿いのカフェ
水上バス
水上バスは川や海を定期的に周遊する小型船のことです。水上バスには桜並木のある川を航行しているものもあるため、水辺から桜の全体像を見上げるように楽しめます。
レストランのように食事を頼むことはできませんが、船によってはテーブルがついた座席もありますので、航行中は持参したお菓子やジュースを飲みながら船旅を楽しめますよ。船によっては大きなガラスの窓で覆われていて空調がきいているため、快適に過ごせます。
水上バスにはトイレも完備されていて、乗船時間も30分〜1時間と短いルートが多いため、船に慣れていない人でも安心感があります。ルートによっては前もって予約が必要なこともありますので、事前に確認しましょう。
【関東】
- 東京 TOKYO CRUISE 浅草発着便
【関西】
- 大阪 大阪水上バス アクアライナー 大川桜クルーズ
屋形船
屋形船の醍醐味は船上で食事を取れることです。そのため水上バスとは違い、食事とセットで乗船券が発行されます。貸し切りがメインではありますが、大人数のグループであれば子連れでもお花見が気兼ねなく楽しめます。
また、屋形船は畳敷きであることが多いため、ゴロンとしがちな小さい子でも安心して乗せられるメリットもあります。
屋形船によっては乗合での利用も可能ですが、予約必須であるケースがほとんどです。
【関東】
- 東京 隅田川の屋形船
- 神奈川 横浜大岡川の屋形船
【関西】
- 大阪 大川の屋形船
- 京都 嵐山の屋形船
ホテル
親子3代でお花見を楽しむのであれば、ホテルに宿泊しながらお花見を楽しむ選択肢もあります。
遠方から来たおじいちゃんおばあちゃん達とお花見したい、と思っても人が多い場所では疲れてしまうかもしれません。
ホテルの庭園であれば、荷物は部屋に置いたままにできる、疲れたら部屋で一休みできるといったメリットがあります。
都会のホテルにも立派な日本庭園が併設されていて、桜が咲いているところがありますので、落ち着いてお花見ができますよ。
【関東】
- 東京 ホテル椿山荘東京
- 東京 ザ・プリンスさくらタワー東京 など
【関西】
- 京都 星のや京都
- 京都 フォーシーズンズ ホテル 京都 など
子連れのお花見は近所でもOK!
子連れのお花見は、荷物や気温が気になって大変だと思うかもしれません。そのため、お花見をしたくても子連れだから、と諦めてしまう人もいるのではないでしょうか。
とはいえ、1年に一度の桜のシーズンは楽しみたいですよね。
もし大変だと思ったら、近所の公園や学校をのぞいてみるのはいかがでしょうか。意外に、近所の公園で桜がたくさん咲いていることに気が付くかもしれません。
近所でのお花見は、「何かあったらいつでも家に帰ればよい」という安心が最大のメリットです。買い物ついでに軽装で行けるため、荷物が少ないのもよいですね。
桜が咲く美しい季節を楽しまないのはもったいないこと。大がかりな準備が大変であれば、近所の桜を鑑賞するのもおすすめですよ。
子どもと一緒のお花見は子どもファーストで!
桜がきれいな時期はあっという間に過ぎてしまうので、なんとか楽しみたいと意気込んでしまうかもしれません。
しかし、気温が安定しない桜の時期は、体調も不安定になりがちです。子どもと一緒にお花見を楽しむ際は、「無理せず、楽しく、装備は抜かりなく」をモットーにしてくださいね。