「耳読書」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?その名の通り、耳で聴いて読書をすることです。
耳読書は、本を開いて読む時間がない子育て中の方や、日々の仕事で忙しくて読書の時間が取れない方にはおすすめの読書方法です。
今回は、そんな「耳読書」の方法、メリットやデメリットについて紹介します。
耳で聴く読書の方法は大きく2つ
耳で聴く読書の方法としては、大きく分けて2種類あります。
- オーディオブックを利用する方法
- 電子書籍を端末の読み上げ機能で聴く方法
それぞれに特徴があるので、以下で説明していきます。
オーディオブックで耳読書をする方法
「耳で聴く読書」と聞くと、まずオーディオブックをイメージする方も多いかもしれませんね。まずは、オーディオブックで耳読書をする方法について解説します。
オーディオブックとは、書籍を人が朗読したものを録音した音声コンテンツのことです。
読みたい本の音声をダウンロードすれば、音楽のように聴いているだけでナレーターが本を読み上げてくれます。
ラジオやドラマCDに近いイメージです。
朗読の音声を流す速度を自分で調節することができ、慣れれば2倍や3倍で1冊を聴き終わることも可能です。ナレーターが読んでいるので、倍速にしても聴きやすいのがメリットです。
また、人気の声優がナレーターを務めたり、複数のナレーターが登場人物の声を担当したりと、耳で聴くことで楽しめる要素もあります。
オーディオブックおすすめ2社
オーディオブックは、専用の配信サービスを利用すれば簡単に購入できます。
日本で有名なのは、下記の大手2社です。
- Audible(オーディブル)
- audiobook.jp
どちらのサービスにも初回は一定期間無料体験があるので、この機会にオーディオブックを試してみたいという方はチェックしてみてくださいね。
それぞれのサービスについて、もう少し詳しく解説していきます。
Audibleは40万タイトル以上の本が聴ける
Audible(オーディブル)は、Amazonが提供するオーディオブックのサービスです。プロのナレーターによって吹き込まれた良質な朗読により読書を楽しめます。
Audibleで扱う本のジャンルは、ビジネス書やライトノベル、小説や自己啓発本まで多岐にわたり、海外の本も含め40万タイトル以上提供されています。
もちろん洋書も聴くことができるので、英語のリスニングの練習にも利用できます。
Audibleに登録をすると、12万冊以上のオーディオブックが期間中聴き放題となります。聴き放題対象以外の本は、会員価格で購入すると、ずっと聴き続けることができます。
聴き放題の価格は月額1500円ですが、通常は1ヶ月、キャンペーン中は2ヶ月間無料で試せます。Audibleをまだ使ったことがない方は、ぜひチェックしてみてください。
audiobook.jpは日本語書籍の品揃えが豊富
audiobook.jpも日本で有名なオーディオブックサービスです。
日本語書籍の品揃えが多く、ビジネス・実用書のラインナップが豊富です。毎月定額のポイントを購入するプランやチケットプラン、聴き放題など読者にあったプランを選べるのも特徴です。
また、オーディオブックを1冊ごとに購入する場合は、Audibleよりaudiobook.jpの方が価格が安いことが多いです。
こちらも聴き放題プランが初回は14日間無料です。期間中に解約すればお金はかかりません。
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読書好きの筆者はどちらのサービスも利用しています。
Audibleは聴き放題で話題の本や気になる書籍をチェックするのに活用し、audiobook.jpではお気に入りの本を購入して何回も聴くようにしています。両方のサービスで聴ける本もあれば、どちらかのサービスでしか手に入らないオーディオブックもあります。
それぞれの良いところを活用すると、耳読書がさらに充実しますよ。
オーディオブックを利用する際の注意点
オーディオブックを利用する上で理解しておくべき注意点は、以下の2点です。
- 読める本の品揃えが少ない
- 1冊あたりの価格設定が高い
オーディオブックは作成するのにに手間がかかるので、電子書籍や紙の本に比べると品揃えが少なくなってしまいます。
優先してオーディオブックにされるのは、有名な作品や話題作が中心です。少しマイナーな書籍はオーディオブックを探しても見つからないことも多いかもしれません。
また、同様の理由から、オーディオブックは紙の書籍や電子書籍より高額です。
安価に耳読書がしたい、オーディオブック化されていない本を耳で聴きたいという方は、次に説明する電子書籍の読み上げを試してみてください。
電子書籍を端末の読み上げ機能で聴く方法
オーディオブック以外にも、本を読む方法があります。スマートフォンの読み上げ機能を使う方法です。
読み上げには電子書籍が必要です。電子書籍を購入するならAmazonのKindleが品揃えも多く使い勝手がいいのでおすすめです。
読み上げをする方法は使用する端末によって異なります。たとえば以下のような方法があります。
- iPhoneの読み上げ機能の利用
- Android端末の読み上げ機能の利用
- Alexaアプリを利用した読み上げ
スマートフォンに備えついている読み上げ機能については、それぞれのスマホに応じて調べてみてください。
「手持ちのスマホでの読み上げのやり方がわからない」という方は、Alexa(アレクサ)アプリを導入すれば、いま手元にあるスマートフォンで簡単にKindleの読み上げができます。
たくさん読みたい人には読み放題サービスがおすすめ
また、毎月多くの本を読むのであれば、月額980円でKindle本が読み放題になるサービス「Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)」がおすすめです。
Kindle Unlimitedとは、200万冊以上の電子書籍が読み放題になるAmazonの話題のサービスです。登録すると、対象の書籍の中から20冊同時にダウンロードが可能になり、スマートフォンやタブレットでいつでもどこでも本を開くことができます。
本好きな方には非常に魅力的なサービスです。
Amazon会員であれば誰でも利用可能です。初回は30日間無料で試せるので、見てみてくださいね。
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電子書籍の読み上げ機能を使うときの注意点
電子書籍の読み上げは、オーディオブックのようなナレーターではなく機械が行います。そのため、オーディオブックと比べるとやや使いにくいと感じられる面があります。
以下の点は理解しておきましょう。
- 読み上げる音声が機械的
- 漢字の読み方が正確でないことがある
- 画像があると止まる場合もある(雑誌やマンガなどは読み上げできない)
機械が読み上げるので、機械的に感じる部分は仕方ありません。「筋トレ」を「すじトレ」と読んだりなど、漢字の読み方が正しくない場合もあります。
読み上げる端末にもよりますが、書籍に画像が多いと途中で読み上げをやめてしまい、停止することもあるので注意が必要です。
デメリットはありますが、安価で本を耳から聞けるという点では非常に便利な方法だと思います。筆者はオーディオブックにない本を聴きたいときに読み上げ機能を利用することが多いです。
「耳読書」のメリットとは
耳で聴く読書にはメリットがたくさんあります。以下に挙げてみました。
- いつでもどこでも「ながら聴き」で時間を有効活用できる
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手や足を動かしながら「ながら聴き」ができるのが耳読書の最大のメリットではないでしょうか。
運動や散歩・家事・作業中にオーディオブックをや電子書籍をイヤホンで聞けば、忙しい方でも読書習慣を生活に組み込むことができます。
- スマホがあれば簡単に始められる
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説明してきた通り、オーディオブックのサービスに登録または読み上げ機能を利用することで、簡単に耳読書を楽しむことができます。
スマートフォンとイヤホンさえあればすぐに始められます。 - 目の休憩になり疲れにくい
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現代人は目を酷使しすぎています。耳読書の間は目を閉じて休ませることができます。読書には気持ちを落ち着かせてリラックスさせる効果もあるので、日々の習慣におすすめです。
- 読書が苦手でも最後まで読み切りやすい
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読書が苦手な方は、本を最後まで読み切るのが難しく感じている方も多いのではないでしょうか。耳から聴く読書なら、聴いているだけで自然と進んでいくので、気がつくと最後まで読んでいます。
- 倍速で聴くことで速く読み進められる
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オーディオブックの説明の際に触れましたが、2倍、3倍と朗読のスピードを早めることができます。初めは慣れが必要ですが、聞き取ることができるようになると、6時間の書籍が2倍速で3時間、3倍速で2時間で読み終わります。
- 繰り返し聴いて言葉を頭に刻むことができる
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すべて頭の中に入れてしまいたいようなお気に入りの本は、何度も繰り返し聴くことで頭に定着させることができます。覚えたいフレーズや、身につけたい技術が書かれている本を繰り返し聴くのがおすすめです。
- モノが増えず本の管理がしやすい
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オーディオブックも電子書籍もデータをダウンロードしたり利用する権利を得るだけなので、たくさん読んでも物理的なモノは増えません。管理もしやすいです。
移動中に持ち歩く荷物が増えないのもメリットです。 - 聴き放題・読み放題を利用すれば様々な本と出会える
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聴き放題・読み放題期間中は対象作品がいくらでもダウンロード可能です。
興味ないと感じたら途中で読むのをやめて次々と本を変えることができます。普段自分で買わないような本にもどんどんチャレンジできます。
「耳読書」のデメリット
メリットをたくさん挙げましたが、デメリットについても触れておきます。
- ながら聞きをしていると読み返したい箇所に戻りにくい
- 読み飛ばしができない
- どこまで読んだのか進み具合が分かりにくい
耳読書をしていると、どんどん読み上げや朗読を進めてくれます。途中で聞き逃したり、もう一度戻って聴きたいと思った時にすぐに該当箇所が見つかりにくいです。
また、紙の本のように一部読み飛ばしたり、いまどのあたりを読んでいるのか掴みにくいということが不便に感じる点です。
「耳読書」をするおすすめのシーン
「耳読書」で本を聴くことで、生活に読書週間を組み込めるというメリットをお話ししました。では、具体的にどのような場面で読書ができるか、おすすめのシーンを下記に5つ挙げてみました。
- 移動中
- 運動中
- 家事中
- 入浴中
- 就寝前
ライフスタイルに合わせて適切な場面を見つけてみてくださいね。
- 移動中
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毎日の通勤や通学など、日々の移動時間に本を聴くだけで、読書量は格段に増えます。
例えば、1日合計1時間の移動時間があれば、3日ほどで本を1冊聴き終えることができます。 - 運動中
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椅子に座って読書をするのが苦手な方は、散歩やランニングなど軽い運動と組み合わせるのも非常におすすめです。
集中して聴いていると、あっという間に時間が過ぎていくので、運動の習慣化にも役立ちます。一石二鳥ですね。 - 家事中
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家事時間と耳読書の相性は抜群です。料理や掃除など、耳が空いている時間は本を聴きながら家事をしてみてください。日々の家事時間が充実します。
筆者は料理中に片耳にイヤホンをつけて耳で読書をするのが習慣となっています。不思議と料理がはかどります。
- 入浴中
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半身浴など長時間お風呂につかる時に読書をするのもおすすめです。
スマホやイヤホン、スピーカーには防水機能が付いている製品もあります。それらを使えば、入浴中でも問題なく耳読書ができます。
入浴しながら目を休めることで、疲労回復にも効果的です。 - 就寝前
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夜になると気力を使い果たして、読書をするのはハードルが高い、と感じている方にも耳読書は適しています。
就寝前に布団の中やくつろいだ姿勢でで本を聴くことで、リラックス効果が期待できます。読み上げをする場合は工夫が必要ですが、オーディオブックにはタイマー機能が付いているので、寝落ちしても安心です。
まとめ:耳読書で読書習慣を作ろう
この記事では、耳で本を聴く「耳読書」の方法を2種類説明し、そのメリットや活用方法をみてきました。
読書には、さまざまなメリットがあります。
- 多くの知識が身に付く
- 思考力が身に付く
- ストレス発散・リラックスできる
- 視野が広がる など
これまで読書が苦手だったという方も、耳で聴く読書であれば紙の本を読むより手軽に感じるかもしれません。この記事を読んで、読書の効果や大切さを見直すきっかけに少しでもなれば幸いです。